一軒家を体感したからこそ
求める理想が明確だった
W邸が完成したのは今年3月。フレンチテイストの新居には早速、お姉ちゃんが励むバスケットボールのポスターやユニフォームが飾られ、家族の思い入れや愛着が少しずつ刻まれ始めている。実は以前も一軒家暮らしだったと話すご主人。当時は築30年以上の家に住んでいたけれど、昔ながらの間取りとあって家事動線が非効率で、脆弱な断熱性能と、住空間の手狭さも気になっていたという。ちょうどその頃、ご主人の勤め先に住宅部門[ギャブハウス]が新設されることになり、仕事で専門知識を学び、高性能な家づくりに関わる機会も増えたそう。そんなきっかけとタイミングが重なり、昨年W邸の家づくりがスタートしたのだ。「最初は妻と私で間取りを考えました。これまでのネックポイントを解消し、土地の特性も踏まえて何度も再考して…。最終調整は設計士さんにお願いして、このように満足できる住まいが完成しました」とご主人。
家族が自然と寄り添う
白を基調とした空間美
家づくりのテーマは〝家族の顔が見える家〟。家族はもちろん、友人もたくさん招けるように、LDKがひと続きになった広々空間を実現した。ダイニングテーブルに座っていても、リビングで遊ぶ子どもたちを眺められて、同じ空間にいる感覚だ。そしてリビング階段だから、家族とのコミュニケーションが密に取れる。インテリアのポイントは、煉瓦デザインやアイアン、天然木、アーチの下がり壁を取り入れて、ナチュラル×ビンテージのプロヴァンス風に仕上げた点。「子どもたちが自分の部屋に閉じこもるかなと思ったけれど、居心地が良いからか、いつもリビングでゴロゴロしていて、みんなが1階に集まっています」。
賢い機能で効率アップ!
家事も住み心地も快適に
間取りを考える際、奥さまたってのリクエストは、対面式のカウンターキッチンだった。以前の住まいは壁付けのキッチンだったので、みんながリビングでわいわいしている中、奥さまだけが背中を向けて料理して、ちょっぴり寂しかったとか。カウンターキッチンなら家族と向き合えるだけでなく、出来上がった料理をカウンター上で渡せて、配膳役との連携プレーができる。ご主人曰く「今まで家事の手伝いをしていなかった私が、自然とダイニングテーブルに配膳するようになったんです。家が変わったことで、自分も変わりましたね」。奥さまも「水仕事の動線を快適化させて、キッチンに食洗機をつけて、家事がずいぶん時短できてます。忙しい朝も、時間と心に余裕ができて嬉しい」と大満足。
そして断熱性能もしっかり配慮。床暖房の上には大きめサイズの磁器質タイルを1階フロアに敷き、冬は暖房の保温が持続し、夏はタイルがひんやりしているので裸足で過ごすと気持ち良い。何かをこぼしてもシミになりにくく、汚れても水拭きOK。ハイブリッド給湯器を導入しているので、給湯のランニングコストが抑えられて、電気・ガス代もお得。
1階に寝室を一つ設けているのもW邸の密かなこだわりだという。「将来、階段の昇り降りがきつくなっても、1階に寝室があれば生活しやすいでしょう。若干リフォームしたとしても、コスト削減できる構造にして算段をつけました」。プロ目線の快適で賢い家づくり。W邸から学べる部分はまだまだあるようだ。