未来工房の家。
｜ 久留米市 ｜ M邸 ｜

［未来工房］が考えるいい家とは、大きさじゃない。
小さくても本物の素材と技術にこだわる家のことだ。
そんな会社の想いを象徴するような家のひとつがＭさんの住まい。
天然の無垢の木の魅力がふんだんに活かされた家には、
大人も子どももワクワクするような雰囲気がある。

 

吹き抜け天井のリビング。太い梁を活かして子ども用のブランコや、ご主人のトレーニング用の懸垂ロープを設置。ダイニングスペースの奥には小上がりの和室も確保
 

「無垢の木の強さ、優しさ、
気持ちよさが、ここに全部ある」

　M邸は、けっして大きな家ではない。しかし、川の向こう岸から煙突屋根のその家を見た時、何とも温かい想いが胸にこみ上げてきた。「大切な家族を守っている」。小さいながらも堂々と胸を張ってそう言っているような、家のメッセージが思い浮かんだからだ。

　Mさんご夫妻は20代。２０２２年の暮れに待望の第一子が生まれたばかりだ。そしてほぼ同じ頃、空き家になっていたご主人の実家を取り壊し、ご両親とそれぞれに約30坪台の新居を建てることにした。

「まず頭に浮かんだのは、薪ストーブがある暮らし。知り合いの家に薪ストーブがあって、その雰囲気がとてもいいなって思っていたんです。大量の薪を割って管理する。ストーブに薪をくべて火をおこす。おこした火で料理をする…。もともとキャンプが好きなので、そんな薪ストーブにまつわる作業も全部、日常の中で楽しめたらいいなって」。

　次のミッションは、薪ストーブを中心にした家づくりを依頼するハウスビルダー探し。ご夫妻はさっそく様々な展示場をまわってみた。
 

玄関を入ると薪ストーブを設置した土間が広がる。雨の日や荷物が多い時でも奥のカーポートから直接出入りできるのでとても便利
 
「モデルハウスを見学して、いくつか気に入ったハウスビルダーと出合いました。その中で、いちばんイメージが良かったのが未来工房さんだったんです。スタッフの対応もそうですが、とにかく家の中が清々しい木の香りに満ちていて、自然の中にいるような感じ。妻とふたりで話し合って、お願いすることに決めました」。

　ご主人は薪ストーブと土間、そして吹き抜けがある家、奥さまは家族でくつろげる広いリビングと家事動線がいい家を、それぞれ思い描いていた。おふたりの意見を持ち寄り、［未来工房］との打合せがスタート。

「こちらの要望は何でも細かく聞いてくださいました。ただ、叶えたい要素を伝えたら、あとはプロにお任せしよう、と。その方がきっといい家が建つと思いました」

と、笑顔で振り返るＭさんだ。
 

 

かなえてよかった、
薪ストーブがある暮らし。

リビングから土間を眺めた様子。薪ストーブは北欧のメーカー・ヨツールの人気ライン。クラシックなデザインは和モダンな空間にも馴じむ
 
　古くなった実家を解体し、更地になった土地に新居を建てていく。着工は２０２３年の２月頃。生まれたばかりの息子さんの成長とともに工事は進んでいった。

「毎日、黙々と仕事をしてくださっている大工さんの姿を見るのが好きでした。そのうち少しずつ話もするようになって、ものづくりに携わる職人さんの知恵や技術ってやっぱりすごいなと感心することばかり。こういう方に建ててもらえる家なら安心だと思いました」。

　そして、２０２３年の８月にＭ邸は完成。暑い盛りだったが、無垢の木をふんだんに使った新居は、調湿機能に優れているため室内の空気がサラッと爽やか。竣工から半年以上たった今も木の香りに満ちている。

　経年によって色に深みが出てくる無垢の木の家は、素朴で優しい雰囲気がある。これに加えてＭ邸は、天井の梁や柱もあえて見せることで自然に囲まれているようなワクワク感があり、これが暮らしを楽しくさせるポイントになっている。奥さまのリクエストだった家事動線も完璧。キッチンの収納裏に回遊性のあるランドリースペースを設けることで、家事全体の流れがスムーズに。もうすぐ2歳になる息子さんも、ここをグルグルと走り回るのが大好きなのだとか。もちろん、無垢の木が気持ちいいリビング階段や梁に設置したブランコも大のお気に入りだ。
 

キッチンの裏にランドリースペースを設けて回遊できる造りに
 

 

 
 

「天窓という額縁が
空を見る楽しみも広げてくれる」

 

リビング階段を上ると天井に明り取りの天窓が。安定した自然光が1 階のリビングにも届く
 

子ども部屋を想定した2 階の個室には将来仕切っても良いように、2 カ所に出入口を設けた。しばらくは１つの空間として使う
 
「共働きなので、家事動線の良さは本当に助かっています。また、周りを気にせずのびのびと子育てできているので、子どものためにもやっぱり戸建てにして良かったと思います」

と、笑顔で話すご主人。そういえば、この冬、念願だった薪ストーブがある暮らしはどうだったのだろうか。

「やっぱりすごくいいです。一度火をおこすと２階まで暖まるし、ストーブの上で料理もできる。気持ちがホッと落ち着く暖かさなんです。今、庭に薪を管理する棚を造っているところ。そのまわりには芝も植えて…と、これからもやらなきゃならないことがたくさん！でも、それもまた楽しみなんですよね。外壁が白だから、ここにプロジェクターで映像を流して、バーベキューをしながら楽しむのもいいな」。

　子育ても、家づくりも、これからまだまだ長い道が続いていく。ただ、ご夫妻には少し先にも楽しみがあるという。それはお子さんが独立
した後、２階にお酒を楽しむバー空間を造ること。きっとその空間も、木の優しさや薪ストーブの暖かさに包まれているにちがいない。
 

煙突屋根が印象的なM邸は和モダンな雰囲気。スイス製の漆喰の塗り壁が美しく、ロックガーデンとも調和している