福岡市城南区在住　Hさんの住まい

外遊びが捗るプライベートな「中庭」は

おうち時間を豊かにしてくれる魅力がいっぱい。

木をふんだんに使用した心地いい住まいで

子どもたちものびのびと暮らしています。

表側に窓を設けず格子戸のみでシンプルに仕上げた外観。周囲の環境に馴染む低重心のプロポーションが美しい

 

 

木の家に憧れて始まった
建築家との家づくり

小高い丘の上の住宅地で、目下に小さな公園を望むH邸。「土地を見に来た時に公園の桜がキレイで、見晴らしのよさが気に入りました」とHさん。田舎育ちで、都市の窮屈な住環境に馴染めず「家を建てるなら広い敷地がいい」と探し回り、市内でようやく見つけた100坪以上の土地だった。

Hさんが家づくりのパートナーに選んだのは『イン＆エムスクエア』の市﨑さん。山地から下流までをコンセプトに、小国杉などを使用した木の家づくりに長けた建築家だ。出会いは、ご主人の実家のお父様の、ガレージ兼アトリエを市﨑さんが設計したこと。そこで木の家に魅力を感じて「自分たちの家も市﨑さんにお願いしたい」と心に決めていたそう。土地が決まり、設計の最中にコロナ禍となり、より「家での時間を充実させたい」と考えたHさん。

 

格子戸の向こうは完全なプライベート空間。中庭を通って玄関へアプローチ

 

中庭を囲んだ間取りは離れた部屋にいても家族の気配が感じやすい

 

実に50名以上の図面のやり取りを経て完成したのは、市﨑さんの提案による、中庭のあるコノ字型の家だ。格子の門扉に、外玄関がわりの中庭。その中庭を取り囲んで、1階にリビングや客間、ご主人の趣味部屋を設け、2階に水回りや寝室、子ども部屋や奥さまの趣味部屋など、生活空間を集めた間取りが特徴となっている。

 

小国杉の梁、タモ材の床、建具にウォールナットなど多様な木を使ったリビング。低めの天井や間接照明の効果で落ち着ける空間に

 

 

シンボルツリーが見守る
「中庭」のある暮らし

ベンチがわりにもなる中庭の花壇には、花や植物を植えて季節が感じられるように。涼しげな印象の株立ちのシンボルツリーが家族を優しく見守ってくれる

 

内と外を自由に行き交える自慢のリビングは、中庭側の開口部をフルオープンにできて、開放的。公園側の窓からも四季の自然が感じられる。さらに、中庭の効果でとても明るく、風通しも抜群。「家事をしながら、外で遊ぶ子どもの様子が見られるのも安心です」。また、1階に客間があることで友達を家に呼べるようになったのも嬉しい変化だ。

 

お互いに一人になれるスペースをつくろうと計画した趣味部屋。シューズクロークに隣接したご主人の部屋は土間仕上げ。スニーカーの箱サイズぴったりに棚を造作した

 

「プライベートな空間を2階に集めたので、ゲストが泊まってもお互い気を使わずに済むんです」。共働きで日々慌ただしいHさんは「1階のリビングさえ片付けておけば、いつ来客があっても困らない」この間取りに助けられているという。もちろん家事動線にもこだわり、日当たりのいい南側の2階に設けたランドリールームは、洗濯物を干しっぱなしにできて、とても便利だ。

 

外の目を気にせずに過ごせる中庭は子どもの安全な遊び場に最適。バーベキューや水遊びをはじめ家族の憩いの場や来客時のおもてなしに重宝する

 

裏庭の畑を耕したり、趣味部屋でスニーカーのコレクションと共にお酒を嗜んだり「家での遊びが尽きない」とご主人。「子どもを寝かしつけているときに、向かいの部屋からその様子が見えるとイラっとしますけどね（笑）」と奥さまは笑うが、一家でおうち時間を満喫している様子。中庭のシンボルツリーに見守られて、Hさんの新しい物語は始まったばかり。