洋の東西を超越する
伝統の美に魅せられる

何度も旅をしたイギリスの重厚で上品なインテリアも、 ご先祖様を敬う日本の伝統文化も、どちらも大切にしたい家の要素。 Kさんと[ハウスランド社]ならではの唯一無二の家をご紹介。

施主も施工主も対等
何でも話し合える関係

ガラスのランプシェードが印象的なダイニングから、キッチンを見た様子。家具はイギリスのアンティークのテイストが好きだという奥さまの好みでコーディネート

「思い立ったが吉日」。家づくりのきっかけを訊ねると、ご主人からそんな答えが返ってきた。「思い立ったらすぐ動く。人生、何でもタイミングが大事ですから」。
 その吉日とは、2019年5月頃のことだった。早速、ご夫婦で県内の住宅展示場を見て回ることにしたが、なかなか思うような家には出会えなかったという。が、そんな中途中ふらりと立ち寄ったのが筑紫野市吉木にある[ハウスランド社]の古民家再生のモデル住宅だった。
「その日は休館日だったためガラス窓越しにそっと中を覗くだけでしたが、一目でものすごく心惹かれまして。後日、筑紫野市山口にあるハウスランド社のスタジオ『風のくら』へ見学に行き、その場で正式にわが家の建築を依頼しました。堂々と風格のある柱や梁、日本の伝統的な設えを大切にした和室、そして薪ストーブのある憩いのスペース…思い描いていた理想の要素がすべてそこにありましたから」。
 あらかじめ頭の中に建てたい家のイメージが出来上がっていたKさんは、当時をこう振り返る。
「やっぱり施主も業者も、互いに何でも言い合えるような対等な関係じゃないとね。ハウスランド社さんとはいい関係が築けそうだと思ったし、実際の施工中もずっといい話し合いができましたよ」。

外観は純和風。でもLDKは
英国アンティーク空間

広々とした玄関。正面にはこのホールに合うよう、階段箪笥をオーダーなさったそう。その上には奥さまの刺し子作品をディスプレイ。間接照明で作品を引き立てる

 数奇屋門の奥に見える入母屋造りの外観は純和風建築。しかし、玄関から中へ歩み進んで驚いた。視界に広がるLDKはいずれもイギリスの重厚なアンティーク家具がよく似合う、モダンな空間ではないか。
 聞けばLDKの内装はイギリスへの旅行経験が豊富な奥さま、和室の内装はご主人の感性がそれぞれ生かされているのだという。
 それにしても思わず目が丸くなる、このギャップが何ともドラマティック。非日常空間を演出する飲食店や旅館に通じる感動がある。[ハウスランド社]の家の特長である太く存在感のある柱や梁、スペイン漆喰の塗り壁など、建物の印象を決める大きな部分は、洋の東西を問わず幅広い意匠を受け容れる、懐の深さがあるのだろう。そして、日常の生活空間であるLDKと、非日常の空間・和室の間に約半間の廊下が設けられているのも特徴。廊下によってそれぞれの部屋は独立するが、扉を開け放つと一体感も生まれる。じつに絶妙なゾーニングだ。

職人の確かな仕事息づく
家がつなぐ人と人との縁

落ち着いた表情のボルドーパインの床材と珪藻土の塗り壁。高級な家具や調度品の魅力が際立つ素材だ。ダイニングとリビングの間の引き戸など、邸宅内の引き戸は奥さまのデザインをもとに[ハウスランド社]が造作。個性の異なるガラスが巧みに使われている

 間取りの打ち合わせ中はもちろん、施工が始まってからも「こうした方がいいのでは?」という要望を臆せず[ハウスランド社]に伝えたというKさん。それは同社に対する信頼があってのことだったと話してくれた。
「もちろん、プロの目線で不可能であれば、要望は引き下げます。でも、しっかり話し合いをした上で現場の仕事をずっと見ていれば、こちらの注文が可能かそうじゃないか、だいたいわかる。ハウスランド社の仕事は本当に綺麗。建具1つをとっても精度がいい。この家を見た人は、誰か他の人にも見せたくなるみたいでね。もうお披露目が大変です」と笑いながら話すおふたり。でも本当に、少しでも多くの人に職人の手仕事が生きたこのK邸を見ていただきたい。きっと私たちが守り継ぐべきものづくりへの熱い想いが感じられるはずだ。

ゆとりの広縁を持つ堂々たる和室。シンプルさが粋な建具は[ハウスランド社]の造作。バーズアイメープルと呼ばれる上質な楓の床柱も美しい

この建築を手がけた会社

  • 株式会社 ハウスランド社
  • 〒816-0855  福岡県春日市天神山2-83
  • 092-922-8771
  • http://www.h-land.jp
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