家族への想いと美意識を
丹念に編み上げた家

それは、家づくりへの情熱を傾けた名編集者の物語。 自らの感性と建築家の技量を掛け合わせ、信念を貫いたなら きっと、何十年後も愛せる空間が生まれるに違いない。

時を経ても薄れない感動 既成概念を覆す家とは

「この棚には、平成のショールームで使われていた色を。この壁紙は、薄場のモデルハウスで見て…」と、住まいのインスピレーションを得た場所を聞かせてくれたご主人。自ら足を運び、世界観をつくる要素を吟味しながらピンと来たものをひとつにまとめ上げて行く姿勢は、どこか編集者と似ている。

2018年5月に完成したばかりのH邸。「この土地は祖父が住んでいた場所でした。古い家でしたが、隣の公園の景色が良くて気に入っていたんです。でも、地震で全壊になってしまった」とご主人。それから約2年間のアパート暮らしを経て、念願の新居を構えた。「実は地震の前から、建て替えを前提にビルダーを探していたんです。ロジックの代表である吉安さんの自邸を見たときの衝撃は今でも忘れられません」。特に一般的な既成概念を超越した玄関ホールに惹かれ、打ち合わせ時には「そのイメージを派生させた設計を」とリクエストしたとか。玄関という概念を覆す構造、非日常的な空間、個室に対する考え方などに強く共感したというHさん。「他社の見学会に足を運んだり、お話を伺ったりもしましたが、〝家〟としての機能性やデザイン性を顧みると、やっぱりロジックさんに頼みたい、と依頼を決めました」。

強い信頼関係で結ばれた 建築家との家づくり

慣れ親しんだこの場所に、惚れ込んだ設計で自分たちの暮らしをデザインしたらどんな家になるだろう? そんな期待に胸を膨らませたHさんご夫妻。予算やライフスタイルなどやりとりを重ねた上で、いよいよ建築家から上がってきた一枚の設計図を目にした瞬間、〝自分たちの理想の家はこれしかない!〟と納得させられたという。「思い描いていた要素がすべて詰まった設計図を通じて、建築家さんに対してそれまで以上に信頼を寄せるようになりました」とご主人。「直接話をすることが難しくても、何か気になったり、迷ったりしたときに、とても頼りになる存在でした」と奥さまも微笑む。
また、一軒の家が完成に至るまでには、間取りやデザイン以外にも、キッチンや浴室のメーカー選びから、電気や水道といった設備設計まで、さまざまな人の協力を得ている。普段から自分たちの感性を大切にしており「好きなものしか身の周りに置かないようにしています」というHさん。トイレのペーパーホルダーやタオルかけを設置するか否かまで、現場で判断したというこだわりには脱帽だ。

無数の手仕事から 心地よさが生まれる

日頃からフットワークの軽いご主人は、仕事帰りに建築中の新居に立ち寄り、職人さんと現場で話をする日も少なくなかったとか。「塗装は〇〇さんで、ここは大工の〇〇さんが頑張ってくれて、このパーツは〇〇のメーカーさんで…」と懐かしむように、どこか誇らしげに、H邸をつくり上げた人たちの名前を挙げてくれた。現場でコミュニケーションを取りながら、ともに場をつくり上げてきた手腕は、さながら腕のいい現場監督のようだ。「ハイドアや幅木などの細部に渡るデザイン性は、改めて素晴らしいと感じました」と語るご主人。その甲斐あって、機能性と美しい見た目を両立した、ふたつとない空間が誕生した。

そんなH邸の主役は、裏の公園を一望するデッキ。春には桜を、秋には金木犀を望む。「仕事からの帰り道、夜のデッキを外から眺めるのもいいですよ」と笑うご主人。妥協なき家に仕上げるためといえども、家づくりに主体的に関わり続けることは、そう簡単なことではない。飛び抜けた美意識を形にしたH邸の陰には、確かな性能と優れたデザインを提供する[ロジックアーキテクチャ]と、現場を支える職人たち、そして家族にとって理想の日常を思い描いたご主人という、世界でひとりの〝住まいの編集者〟の存在があった。

公園ではしゃぐ子どもたちの姿を眺めつつ、季節を感じるデッキはH邸の主役。間接照明に照らされ、夜の闇に浮かぶデッキの佇まいもまた趣深い

この建築を手がけた会社

  • 株式会社 ロジック Logic Architecture
  • 〒862-0968  熊本市南区馬渡1-2-26
  • 096-378-0649
  • http://www.arc-logic.net