祖母の家の温かな記憶を原風景に
大切にしたい時間を紡ぐ家

幼き日、祖母の家で過ごした記憶を求め 作り上げた新居は、広い土間が主役。 その空間は、忙しない日々の中でも 大切なものは忘れず心に留めておきたいと願う Iさん一家の生き方をも映し出す。

温かな時間を過ごした
祖母の家の土間が原風景

土間ありきの設計だったという
I邸。憧れの薪ストーブも据えたこの空間は、家族の求心力となり日々の豊かさを育んでいる

熊本市東区にある住宅街。穏やかな表情で佇むその家は、真新しいはずなのに、どこか懐かしさを覚える雰囲気を纏っていた。玄関を開けると目に飛び込んで来たのは、縦に長く続く広い土間。施主であるIさん一家の想いを感じるこの空間について尋ねると、答えてくれたのは奥さま。「私の祖母の家にこういう広い土間があったんです。人が来たら気兼ねなくそこに腰かけ、話しをしていく。そんな思い出が懐かしくて。うちにもあんな風な温かい時間を過ごせる空間があったらなぁ、と土間のある家をお願いしたんです」。

Iさん一家が新居を建築したこの場所は、元々は奥さまのご実家が建っていたとか。熊本地震で解体せざるを得ない状況になり、Iさんご夫妻が土地を引き継ぐ形で再建することになったのだという。「職業柄、転勤が多かったため、今までなかなか新居は考えづらかったのですが、震災を機に〝家族の時間をより一層大切にしたい〟と感じるようになり、新居を計画しました」。

暮らしへ深い愛情を注ぐ
設計者と描く豊かな日常

ダイニングの椅子は、それぞれお気に入りの違う型をセレクトしながらも、張り地のレザーを揃えることで統一感を出した

新居のプランは、土間を軸に、設計者とともに丁寧に描いていったとか。「設計の方に私たちの希望を伝えたら、本当に真摯に考えてくださって。プランはどれも魅力的でした!」とその過程を愛おしそうに振り返る奥さま。設計者の暮らしに対する深い愛情が落とし込まれたプランを検討する中で、最終的に今の形に落ち着いたのだとか。「憧れの薪ストーブも設置しましたが、土間があれば汚れも気にならない。土間があってよかったな、と改めて思っているところです」と語るのは、冬場はもっぱら火の番を任されていたというご主人。火のそばに自然と集まる家族を見守る中で感じたことがある。「暖を取るための薪ストーブというよりは、人を引き込む空間として薪ストーブを据えたかったのかもしれませんね」。

キッチン背面のタイルは、間接照明で照らして雰囲気をアップ! 「料理していても気持ちがいいですね」と話す奥さまも大のお気に入りの空間だとか

自然素材と秀逸なプラン
家族の日々を包み込む家

「熊本県産の天然乾燥材や珪藻土など、自然素材を中心とした家づくりの魅力はもちろんですが、住んでみて改めて実感するのは間取りの素晴らしさです」と奥さま。仕事で帰宅も遅く、朝も早いご夫妻。限られた中で団らんの時間をいかに生み出すかは日々の課題だ。そこで活躍しているのは、ダイニングと隣り合うソーホー。「息子はダイニングで宿題を。その間に私は晩御飯の仕度、主人はワークスペースで残りの仕事、と忙しいながらも家族の繋がりを感じられる間取りが何より嬉しいです」。[エコワークス]と一家が紡いだ家は、家族のかけがえのない時間をしっかりと支えている。

この建築を手がけた会社

  • エコワークス 株式会社
  • 〒812-0878  福岡市博多区竹丘町1-5-32
  • 0120-370-910
  • http://www.eco-works.jp
  • http://www.eco-renovation.jp